子供の教育事業「鎌倉てらこや」と復興支援事業
サブスクCMOイソノ
テーマ2つ目は「地域の教育事業の開始」。これまでの事業とは全く異なる内容になりますので、ぜひお聞かせください。まず、NPO法人「鎌倉寺子屋」についてお話しいただけますか?
湯澤大地
はい、ありがとうございます。これは姫路の精神科医・森下はじめ先生が始めた「寺子屋運動」が元になっています。簡単に言うと、自ら考え、自ら行動する子どもたちを育てることを目的としています。どこの子ども教育団体も同じような理念を掲げていますが、一つ特徴的なのは、学生がこの事業に参画することで、自己同一視できる大人のモデルを見つけることができるという点です。
サブスクCMOイソノ
いいですね。子どもたちの夢は、身近な大人の職業や行動によって形成されることが多いですが、それ以外の選択肢を持てる機会があるのは重要ですね。
湯澤大地
その通りです。現在の子どもたちは、親元で育ち、学校と塾を行き来する生活が中心です。そのため、多くの大人に触れる機会が少ない。しかし、自分が「こういうお兄ちゃんになりたい」と思える存在に出会えれば、将来のステップを踏みやすくなります。
サブスクCMOイソノ
素晴らしいですね。全国寺子屋ネットワークを広げるという目標も掲げているそうですが、どのように展開されているのですか?
湯澤大地
はい。最初から全国展開を視野に入れて活動していました。これは森下先生の考えに基づいています。彼は20年前から「これからの日本は厳しい時代に突入する」と予測していました。そして、その時代を生き抜く若者を育てるためには、さまざまな体験や感動体験を提供することが必要だと考えました。
サブスクCMOイソノ
実は、私の会社でも「かっこいい大人を育てる」という理念を掲げています。先輩から「大人が変われば子どもが変わる。子どもが変われば未来が変わる」と教えられましたが、まさにその考えが寺子屋運動にも反映されていますね。
湯澤大地
そうですね。最初に全国展開を進めるきっかけは、森下先生から「湯澤君、広げてくれないか」と頼まれたことでした。私自身は、もともと子どもの教育には関心がなかったのですが、事業再建中の会社を運営する中で、「何か子どもたちのためにできることはないか」と考え始めました。そして、運命的な出会いの中で、この事業を広げることになりました。
サブスクCMOイソノ
なるほど、運だけではなく、湯澤さんの行動力があってこその展開ですね。
ゆきな
私も子どもたちに関わる仕事をしていますが、考える力を育てることの重要性を強く感じます。経験がなければ、自ら考える習慣は生まれにくいですよね。私自身も、子どもたちに指導する際は、なるべく考える時間を与えるように意識しています。
サブスクCMOイソノ
共通する部分が多いですね。
ゆきな
そうですね。
サブスクCMOイソノ
では、3つ目のテーマ「東日本大震災の復興支援事業」についてお聞かせください。
湯澤大地
ありがとうございます。1995年の阪神淡路大震災の際に、1日だけ復興支援物資を持っていった経験がありました。その時、「ただ行くだけでは意味がない」と痛感しました。そして、東日本大震災が発生した際に、何かしなければいけないという強い思いが湧き上がりました。震災発生から11日後の3月22日に、まず福島に入りました。
サブスクCMOイソノ
原発事故の影響もありましたね。
湯澤大地
そうですね。その後、子ども支援の一環として、大学生を派遣し、学習支援や遊びを通じたサポートを行いました。また、阪神淡路大震災の経験を活かし、必要とされていない物資を送らないように配慮しました。例えば、ペットボトルの蓋が開いた水など、役に立たない物資が大量に送られてしまうケースが多かったため、今回は持参した物資が不要なら持ち帰る方針で動きました。
サブスクCMOイソノ
それは大切な視点ですね。被災地では、本当に必要なものが届かないケースも多いと聞きます。
ゆきな
私も東日本大震災の際、宮城に住んでいましたが、情報が不足しており、どう動けばいいのか分かりませんでした。そのような支援があったことを知ると、本当に心強く感じます。
サブスクCMOイソノ
復興支援活動は今後も続けていく予定ですか?
湯澤大地
はい。現在、3つの軸で支援活動を行っています。1つは「10年で終わる」ことを前提にスタートした「大船渡支援プロジェクト」。これは大船という地名と大船渡をかけて、支援活動を行ったものです。10年間で一区切りとしましたが、現在は「大船与一」として東北や能登半島の支援につなげています。
もう1つは、「お茶の水大学」と「ブリヂストン」と共同で進めている「夢の翼プロジェクト」です。これは東日本大震災で親を亡くした子どもたちを支援する活動で、今後も継続していく予定です。
サブスクCMOイソノ
支援活動の継続は、日本の災害の多さを考えると非常に重要ですね。本日は貴重なお話をありがとうございました!
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